●イタリアンエスプレッソ、カプチーノの認定

●イタリアエスプレッソ協会
イタリアはコーヒー生産国ではありませんが、今やエスプレッソは世界中で最も成功を収めた”made in Italy”製品のシンボルです。エスプレッソはまた最も模倣されるもののひとつでもあり、残念な結果になることも度々あります。エスプレッソという言葉は、コーヒーの品質の悪さをごまかすため、イタリアを連想させるような他の言葉やシンボルと組み合わされることもあります。そのためエスプレッソの品質の保護や認知の向上を目的とし、1998年にイタリア・エスプレッソ協会(INEI)が設立されました。これは、エスプレッソに対する定義を明確にするため、イタリア・ウディネ大学とチュリン大学の協力で、国際コーヒーテイスター協会(IIAC)およびテイスターリサーチ・トレーニングセンターによって実施された大規模な調査の3年後のことです。INEIは1年余りで、エスプレッソコーヒーにESPRESSO ITALIANOマークを供与することを承認されました。消費者に対してこのマークを有する飲食サービス業のエスプレッソを保証するため、厳しい技術仕様書が発行されました。
・ 認定コーヒーの使用。
・ 認定機器(コーヒーマシン、グラインダー等)の使用。
・ 認定バリスタによる使用。

●ESPRESSO ITALIANOとは?
エスプレッソとは?
エスプレッソとは、焙煎したコーヒーに高い圧力を加えることにより得られるコーヒーのことです。エスプレッソには添加物やフレーバーなどは一切含まれていません。
ESPRESSO ITALIANO 認定とは?
INEIが発行した技術仕様書に適合し、ISO 国際標準規格45011に従い製品認定を行う第三者機関に承認されたコーヒーのことです(1999年9月24日製品適合性認定 Csqa n.214)。認定されたイタリアンエスプレッソは、コーヒーの味と香りを引き出すため、機器を用いて現地で挽かれた原産国の異なる炒ったコーヒーのブレンドから抽出されることが義務付けられています。この味と香りの特性は技術仕様書で定められています。
ESPRESSO ITALIANOの味と香りの特性とは?



●認定されたイタリアエスプレッソとは?
イタリアンエスプレッソはヘーゼルナッツ色、または黄褐色の濃い茶色に近いクレマがあります。このクリームのような泡のクレマは大変きめが細かく、メッシュはきつく大きい、または泡は見えないほど小さい事を意味します。花、果実、焼かれたパンやチョコレートのような強い香りがあります。これらはコーヒーを飲み込んだ後もアロマが感じられ、数秒間、または数分間でさえ余韻が続く場合もあります。味はまろやかで、しっかりしていて、口当たりが良いです。酸味と苦みが上手くバランスが取れていて、どちらか一方が味を壊すことはありません。渋味は無い、又はほとんど感じられません。

●味と香りの特性を特定:
消費者がコーヒーに何を求めるのかを理解するために、イタリア・エスプレッソ協会はテクニカル・アシスタント セントロ・スーディとともに何千人もの消費者試験および臨床試験を行い、適度な特性がどのようなエスプレッソのタイプにあるのかを特定しました。特性を特定する方法およびこれらの特性は技術仕様書に盛り込まれました。

●特定方法:
専門のテイスターがトライアルカードいう独自のカードを使って個々に分析を行います。データにはテイスティングのプロセスからその結果と判定の信憑性を検証する統計方法にまでおよびます。

●特定理由:
近年、エスプレッソは飲食サービス部門において最も成功を収めたメイド・イン・イタリー製品に挙げられますが、これはまさしくその名前がしばしば、非伝統的で消費者の期待にそぐわない製品に悪用されるからです。味と香りの特性の特定により、コーヒー生産者および機器メーカーが、エンドユーザーとの新たな取引を構築することができます。また、認定機関監査員の監視のもと、仕様書に定められた要件を順守するという公約を果たします。

●どのように認定されるイタリアンエスプレッソを作るのか?
認定を受けるようなイタリアエスプレッソは基準を通ったマシン、Espresso Italiano Specialistの資格を持った腕のあるバリスタによるグラインダー等を使用して作った資格のあるブレンドによってのみ獲得されます。これらの4つの要素は基本的なものです。

●どのように認定されるイタリアンエスプレッソの資格は審査されるのか。
イタリアエスプレッソ証明マークを付けているもの全ての店舗で定期的に専門的な調査員によって理化学的な味覚の分析基準に沿ってテストされます。得られたデータによって信頼性やイタリアンエスプレッソの証明する為の項目とコーヒーが一致するかどうか確認する過程へと進みます。さらに、コーヒーマシン、グラインダーやブレンドは基準に沿った味覚の項目に一致するものであるか保証する為、定期的にテストされています。

●なぜ味覚の証明書を出すのか?
味覚資格証明書は一杯のエスプレッソの高品質を消費者に証明する手段として最適です。確かに、証明のプロセスはエスプレッソが項目に合う特徴を持っているエスプレッソ消費者に提供されることを目的とされています。

●どこで認定されたイタリアエスプレッソを見つけられますか?
イタリアエスプレッソの証明マークを付けたバールやレストランのみです。これらの場所で販売された製品の品質はISO基準45011の運営する証明機関の監督の元、イタリアエスプレッソ協会に管理されています。

●どのようにイタリアエスプレッソの証明マークを獲得することができますか?
イタリアンエスプレッソ協会の会員に関係するブレンドや道具の製造者にバールやレストランは申請書を提出することができます。協会は基本条件が満たされているか審査します。つまり、ブレンド、マシン、グラインダー、技術者が整っているかどうかです。技術者はイタリアで実施されている講座に参加し、検定試験に合格した後に資格を与えられ、専門家になる事ができます。

●認定取得のための技術的な詳細
製品認定において最も重要な要因とは顧客期待満足度ですが、認定取得のためのいくつかの要件は以下のとおりです:
・ コーヒー粉量 7±0.5g
・ 抽出時のお湯温度 88±2℃
・ コーヒー温度 67±3℃
・ 抽出時の圧力 9±1バール
・ 抽出時間 25±2.5秒
・ 粘度 45℃以下/1.5ミリパスカル
・ 総脂肪量 2mg/ml以上
・ 1杯当たりカフェイン量 100mg以下
・ 1杯当たりコーヒー量 25±2.5ml (クレマを含む)
●ESPRESSO ITALIANOの味と香りの特性
ESPRESSO ITALIANOは濃い茶色で、茶色の泡、非常にきめ細かく黄褐色に反射し、情熱的な香りを放ちます。酸味と苦味が絶妙なバランスです。

●ESPRESSO ITALIANOの特性は一種類のコーヒー豆で引き出せるか?
ESPRESSO ITALIANOは、定義および伝統に従い、原産国の異なる炒ったコーヒーのブレンドから抽出されます。
●エスプレッソに使用される豆は、他のタイプのコーヒーと比べてもっと良い品質ものを使うべきか?
良い原料が常に用意できるとは限りませんが、ガイドラインによると、エスプレッソは良い成分と共に悪い成分の抽出も発生します。 これはコーヒーの品質に関係なく、オペレータに起因します。即ち、トータルが優れていなければなりません。

●製品認証に適合しない製品を見極める
十分な訓練を受けたバリスタは自らの感覚で見極めることができますが、間接的なツールを使用することも可能です。例えば、良いエスプレッソは一秒間に1mlのペースで抽出されます。従って、25mlカップを満たすのに25秒かかることになります。

●エスプレッソの抽出時間が15秒以下、または35秒以上かかる場合
25mlカップの抽出時間が15秒以下の場合、コーヒー豆のたんぱく質、脂肪、アロマ成分の大部分を引き出しておらず、味と香りのバランスが悪くなっています。25mlカップの抽出時間が35秒以上の場合、コーヒー豆の刺激の強い成分を抽出しています。いずれの場合もESPRESSO ITALIANO認定要件に適合しません。

●イタリアエスプレッソに理想的なカップはどのようなものですか?
下の絵は内部に絵が内部は無地で、楕円形、50-100mlの容量が入る、白色のカップです。これはクレマの見栄えが素晴らしく、上質な香り、温かく、まろやかなエスプレッソの味を最大に楽しむ事ができるカップです。

●認定を受けたイタリアンカプチーノ

●認定されたイタリアンカプチーノとは?
イタリアエスプレッソ協会によって行われた研究に基づき、伝統に残る上質なイタリアカプチーノは25mlのエスプレッソと100mlのスチームで泡立てられたミルクによって作られます。認定されるイタリアカプチーノの基準として、イタリアエスプレッソのマークを獲得するために必要とされる証明書の規律に沿って作られ、必ず認定を受けたイタリアンエスプレッソが入ったものです。(certificate of product conformity CSQR n.214 of 24 September 1999, DTP 008 Ed. 1)
●どのようなミルクを使用するべきですか?
イタリアエスプレッソ協会によって行われた実験によってイタリアカプチーノの証明に使用されるミルクは生乳で最低3.2%のタンパク質と最低3.5%の脂肪分を含むべきであると定められました。これが上質な味覚判断基準を満たすミルクです。


●どのように認定されるイタリアカプチーノが作れますか?
3~5℃の100mlの冷たい牛乳がおよそ125mlまで量が増え、温度が約55℃になるまでスチームで泡立てられ、150-160mlの容量のカップに認定されたイタリアンエスプレッソが注がれます。その配分はイタリアエスプレッソ協会や国際コーヒー検査機関によって訓練されたイタリアエスプレッソの専門家、つまりプロのバリスタの腕に掛かっています。

●認定されたイタリアカプチーノはどのようなものですか?
味覚の観点から、認定されたイタリアカプチーノは白色で、典型的なカプチーノに様々な厚みの茶色の縁で整えられ、デコレーションされたカプチーノに茶色からヘーゼルナッツ色の幅広い色で飾り付けされたものです。フォームドミルクは大変細かく、又は目に見えないくらいきついメッシュです。認定されたイタリアカプチーノはまろやかなミルクの風味と合わさった花と果実、トースト(シリアル・キャラメル)、チョコレート(ココア・バニラ)、ドライフルーツを組み合わせたような強い香りがあります。けむりや科学製品のような嫌な臭いはありません。クレマと好意的な味覚とマイルドで苦い味に支えられた大変丸みを帯びた感覚で、ほとんど感じ取れない程度の酸味のボディになります。

●カプチーノにとって理想的なカップはどのようなものですか?
25mlのエスプレッソと100mlのミルクをスチームで泡立てたフォームドミルク(量はおよそ125ml)が正確に入る約160mlの容量の白色のカップです。カプチーノは確かにカップの縁まで一杯の状態で出されるものであり、上部がドーム状になっているものが良質なカプチーノの証拠です。スチームミルクが注がれる瞬間がまさにコーヒーと合わさるタイミングなので、カップの形もまた重要です。その理由から、底面はすり鉢状で、厚さが異なっているものが理想です。適切な幅がある上部は豪華さを連想させるために比較的縁は薄くあるべきです。

●国際コーヒーテイスター協会(IIAC)
国際コーヒーテイスター協会(IIAC)は会員による会費のみを財源とする非営利団体です。1993年コーヒーの味と香りを具体化するため、科学的手法を開発・展開する目的で設立されました。メイド・イン・イタリーのシンボルであるエスプレッソに着目し、唯一のテイスティングおよび味と香りの分析方法を開発しました。テイスティング方法については、日本語訳本Coffee Tastingに詳細が掲載されています。これは、国際コーヒー協会および主要なコーヒー原産国によって認められており、1998年コロンビアでは500人以上がエスプレッソテイスティング・セミナーに参加しました。テイスティングおよび味と香りの分析方法については、Espresso Italiano Tastingに詳細が掲載されています。IIAC設立以来、さまざまなトレーニング・コースを開催し、ライセンスを供与しており、日本、スペイン、アメリカ、オーストラリア、ドイツからも参加しています。

●味覚研究センター
味覚研究センターは味覚の分析においてイタリアで最も進歩していて、包括的な分析を行う機関です。1990年に設立され、製品やサービスの味覚的な品質を審査する為に数千の消費者にテストを毎年行っています。今日、センターは味覚の変化や傾向を反映するイタリアで歴史的な記録の最大の達成の一つでもあります。味覚研究センターはいくつものイタリアや外国の大学と共同で研究を行っています。訓練コースでは味覚研究センターは基本的な知識を持った数百もの味覚を審査する人々を育て、数百もの審査員、民間企業や公的機関のパネルリーダーを訓練しました。味覚分析に関して唯一のイタリアの雑誌のL7Assaggioを出版し、一連の出版物は全てこの内容に関したものです。

1.カフェ

カフェ

イタリアでは「カフェ」と言えば、基本「エスプレッソ」のことをさします。エスプレッソは通常30ccです。もっと濃いものを希望する場合、 「リストレット」を注文します。リストレットは20~30ccで、エスプレッソより苦味が強調されて濃厚です。 もし、多少軽めの味を希望するなら、「カフェルンゴ」(イタリア語でなロング)を注文します。「ロング」と言いながら、抽出量は 50ccぐらいしかない。味はきちんと残るなかで、ややすっきりした味わいが楽しめます。 実はエスプレッソを無糖で飲むのは世界では日本だけです。本場イタリアで砂糖を入れていないエスプレッソというものは一般的ではありません。 エスプレッソはただ苦いだけの飲み物とされていたのが、砂糖で高級ビターチョコレートに変身します。「通(つう)」の飲み方は、50cc以下のエスプレッソ に5gの砂糖を入れ、2回かき回し、砂糖を全部溶かさない。冷めない内、3口で飲み済ます。更に「通う」な方はデミタスの 下に残っている解けていないお砂糖を楽しむ。コーヒー味が染まったお砂糖はちょっとキャラメル味に似て美味しい。 食べ方にも作法がある:スプーンではなく、ビスコッティですくって食べる。ステック状で固めのビスコッティは コーヒーに残る砂糖を食べる為に作られたと言っても過言ではない。

2.オーレ、ラテ、カプチーノ

オーレ、ラテ、カプチーノ

イタリアのバールでは基本「カプチーノ」しかありません。都心部、特に旅行者が多い駅前、観光スポット近辺のカフェには「ラテ」が メニューにありますが、イタリア人は飲みません! 違いは泡の状態とコーヒーとの比率です。 「カフェオーレ」はフランス語で with milk、「牛乳入り」の意味で、ホットミルクをコーヒーに1:1の割合で同時に注ぎます。 「カフェラテ」はイタリア語で牛乳の意味。これエスプレッソに泡を少なめにしたスチームミルクをたっぷり入れたややミルキーな飲み味です。 「カプチーノ」は一般的に良く泡立ったフォームミルクにスチームミルク、エスプレッソを1:1:1の割り当てで作り、カフェラテよりもコーヒー味が強く感じられます。
日本のお店では陶器で出されていますので、その割り合いは目では見えません。また、多くの店ではミルクフォームの泡は3割しかありませんので、実際はカフェラテ を飲んいることになります。

またイタリアではカプチーノにも砂糖をたっぷり入れる。さらにイタリアではカプチーノを2度楽しむ:飲み終わったら、食べる。 上手に作られたカプチーノの泡は最後にカップの底に残る。残った泡はコーヒーと砂糖となじみ、テラミスを食べる気分で召し上がる。 日本でこの習慣が無いのは、泡が薄く、残らないからです。

3.良品質の泡の見分け方

良品質の泡の見分け方

ミルクフォーミングは簡単なようでなかなか上手に作れません。結構技術が必要です。
失敗したフォームミルクは
○泡の量が少ない
○泡の表面が荒く、すぐしぼむ
○とろみとミルクの本来の甘味が少ない

フォーミングの基本はミルクの温度を65℃以下に保つこと。65℃以上になると成分が変化、とろみ、甘味、泡量が減り始めます。 従って、65℃になるまでに泡立てには、時間との勝負になります。
一流のフォーミングの証は
○泡がきめ細かく、クリーミー、メレンゲの様な仕上がりになる
○マドラーでかき混ぜても、フォームが消えない、時間20分置いても泡が消えずに残る
○トッピング、キャラメルソースなどを掛けても、泡はしぼまず、トッピングが沈まない
○泡の厚みが3cm以上、又はカップの3分の1の量
○泡にも味があり、スチームミルクが牛乳本来の甘みを出している
○マドラーが立つぐらいしっかりとした泡。

4.サエコのミルクフォーマー

サエコのミルクフォーマー

スチームパイプでのフォーミングではなかなか美味しく作れないため、サエコ社はいち早く誰でも簡単に上質な泡を作れるミルクフォーマーを 開発してきました。オデアシリーズ、タレアシリーズ、エクセルシスシリーズのマシンには専用ミルクフォーマーを装備し全機種 泡調整が可能で、好み、メニュー毎に合わせて、色々なバリエーションが作れてとても便利です。 リリカシリーズのミルクフォーマー、トーピードは最新モデルです。 特徴としては、
○スリム フォーマーは通常円形ですが、トーピードはボールペン型です。
○静か 蒸気音は全くないです。
○簡単に泡調整 コツも技術も必要ない。ダイヤルを回し、泡を多く、少なくする。
○洗浄が簡単 水を通すだけ。 当然、泡立ちの状態は一級品です。

5.コーヒーバリエーションメニュー

コーヒーバリエーションメニュー

コーヒーをベースにしたドリンクはもともとイタリアではなく、アメリカから発祥されてきた。爆発的に広がった某大手カフェチェーンS社はアメリカの乏しかったコーヒー文化を一気に大きくグレードアップしたことで評価されている。の成功の種はそもそも飲みにくい 苦い飲み物をデザート化したことです。確かにエスプレッソ、カプチーノ、美味しいコーヒ?を一般アメリカ人に紹介したのは S社ですが、本場アメリカで注文されているエスプレッソ一杯に対して、アイスクリーム、チョコレート、キャラメル、 シナモン、ホイップクリーム、リキュールやあらゆるフレーバーを加えたバリエーションが100杯。日本でも、S社は牛乳を一番 使う外食チェーンです。
イタリアでは邪道としも見られていたこれらのコーヒーメニューも見直されてきました。イタリアコーヒー文化の一員として、日本の食品万博、Foodex での イタリアンブースでは去年イタリアの有名バリスターをわざわざ招き、コーヒーベースのレシピを実演していました。 洗礼されたレシピ以前に、まず美味しいコーヒーメニューにはしっかりしたエスプレッソとミルクフォーミングが出せるマシンが必要になってきます。